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ソニーの創業者の一人 井深大に学ぶビジネスチャンスのつかみ方

井深大に学ぶビジネスチャンスのつかみ方

井深大(いぶかまさる)
ソニーの創業者の一人
1908~1997

企業にとって重要なのは発明より革新だ。 その革新は、じつはたわいもない夢を大切にすることから生まれる。

井深大(いぶかまさる)は、福島県の飯盛山で自刃した白虎隊士、井深茂太郎の一族の末裔である。
栃木県に生まれた彼は、早稲田大学理工学部在学中から、「走るネオン」を発明してパリ万国博覧会で優秀発明賞を受賞するという非凡な才能を発揮しており、戦時中には「戦時科学技術研究会」に招集され、熱線追尾爆弾の開発に携わっていた。
そこで彼が出会ったのが、盛田昭夫だった。

終戦直後の昭和二十一年(1946)、井深は盛田らとともにソニーの前身である東京通信工業を創業し、日本初となるテープレコーダー、トランジスタラジオ、また世界初となるトランジスタテレビ、家庭用ビデオレコーダーなどを開発・販売し、日本とソニーの技術力の高さを世界中に知らしめたのである。

ちなみに、ソニーという社名は、それまで商標として使用していた「SONY」を、昭和三十三年に正式採用したものだ。

井深の言葉を借りるまでもなく、古くはテープレコーダー、最近ならアイボ、プレイステーションなど、ソニーといえば革新的技術で定評がある。
だが、ひとくちに「革新」といっても、それを現実のものにするのは至難の業だ。
しかし、井深はその困難な革新を手に入れる秘訣をこの言葉で教えてくれている。
それは「たわいのない夢を大切にすること」だという。

「なんだそんなことか」と思うかもしれない。
だが、ほとんどの場合、「たわいのない夢」は「たわいのないこと」として捨てられてしまう。
それをはっきり目標と考え、「大切にする」のは並大抵の努力ではない。
信じる力も必要だ。
そしてその結果が、大きな革新となり、自分自身ばかりではなく社会全体をも変えていくのである。

最近は、「たわいのない夢」どころか「夢」さえ簡単に捨てられてしまう時代である。
いま一度、自分の「夢」が何なのかを再確認してみてはどうだろうか。
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